この記事をザックリまとめると…
- 初めてベビーカーを購入する際に、考慮しておきたい事項やどういったアイテムがあるのかを説明し、ベビーカー選びの参考になるような内容を纏めました。
- アメリカで一般的に使われるキャリー型のチャイルドシートを運ぶ為に新生児期から使えるベビーカー3種類と、2台目以降の買い換え時に検討するベビーカーのタイプを紹介しています。
子どもが産まれてすぐに必要になってくるのがベビーカー。余談ですが、アメリカではベビーカーのことをストローラー (stroller) 、イギリスではバギー (buggy) と言い、アメリカ在住の日本人はストローラーと呼んでいます。安いものではないし、1-2年とそれなりの期間ほぼ毎日使うことになるので、バッグと同じく、見た目も気にしつつ、用途に合ったものを選びたいですよね。とはいえ、初めての育児では、どういう判断基準でベビーカーを選べば良いのか分からないという状況にもなるかと思います。
私は1人目出産時に買ったUPPAbabyのCRUZを二人子育て中の今も利用していて、とても気に入っています。それを購入するにまでの判断材料として先輩ママ達に経験談を色々と聞かせてもらったり、ネットでの記事やレビューを読み漁ったり、かなりの時間を費やしました。アメリカで重宝されるベビーカーは日本のそれとはとても異なっていて、個人的に選び方について質問されることも多いので、初めてベビーカーを購入する際の一助になればと思い、この記事を残すことにしました。基本的にアメリカのベビーカー事情をベースとした内容となりますがご了承ください。
検討すべき事情 1.予算 2.チャイルドシートとの互換性 3.利用方法
まずは予算。どのくらいのお金をかけられるかについて考えておくのはとても重要。ベビーカーは値段の幅がとても広く、高いものでは$1,000以上するものもあります。
また、新生児用のチャイルドシートとの互換性も考える必要があります。余談ですが、アメリカでは「カーシート」という単語を使い、新生児にはキャリー型のチャイルドシートを利用するのが一般的です。

チャイルドシートを知人から譲り受けているなどの場合で、チャイルドシートをベビーカーに乗せて利用したい場合に、そのチャイルドシートとの互換性から利用できるベビーカーのモデルが限られます。(ただし、チャイルドシートには利用期限があり、車が事故にあった場合などもその製品の利用をやめる必要があります。よって、信頼できる人から譲り受ける場合は良いですが、そうでない場合はオススメできません。チャイルドシートのどこかに利用期限が記載されているので、確認してみてください。)

そして、日常的にどのようにベビーカーを利用するのかをしっかり考えることも大事です。車生活なのか、電車移動での生活なのか、都会の綺麗に塗装された平坦な道を歩くのか、田舎道を歩くのか。それによって、大きくて荷物を入れる容量が多いものが良いのか、小型でコンパクトに折り畳み可能だったり軽量だったりなのが良いのか、車輪が大きくて走りが安定したものがいいのかなど変わってくると思います。また、赤ちゃんの快適さと言う面を追求すると、座席をどのくらいリクラインさせることができるのかなどにも違いが出てきます。ベビーカーを押しながら走ったり、ハイキングに行ったりすることを考えているかによってもおすすめタイプが変わってくるかと思います。また、複数人の子どもがいるなどでも利用できるモデルが大分絞られます。
アメリカでは三輪タイプのベビーカーを押しながら走っているパパやママを頻繁に目にします。実際、私も以前現地ママグループで赤ちゃん連れで外で1時間程度の運動をする会に参加していましたが、その際にも三輪タイプのベビーカーは人気でした。聞いていると、2台目として購入した人もいましたし、最初からトラベルシステムとしてチャイルドシートを乗せて使えるモデルを購入した人も半数程度いたように記憶しています。

新生児期からすぐに使える4種類のベビーカー
アメリカでは退院する時からチャイルドシートの利用が義務付けられていて、退院する際の条件として、チャイルドシートを持ってきていること、と書かれているほどです。車社会のアメリカでは、常に車に備付けておくタイプではなく、キャリー型のチャイルドシートを利用することで、赤ちゃんがどこかのタイミングで寝落ちても起こさずに移動できるのがとても便利。生後すぐに使いたいキャリー型チャイルドシートを乗せられるベビーカーのタイプは大きく4つに分けられます。キャリー型チャイルドシートは大体1歳くらいでサイズアウトして使えなくなるので、この組み合わせを使うのは1年くらいと考えておいてください。
1. チャイルドシートとフレームストローラーの組み合わせ
まず一番シンプルなのがチャイルドシートとフレームストローラーの組み合わせ。チャイルドシートを乗せる為だけのフレームです。

比較的安価に購入でき、フレームのみなので比較的軽量で、荷物を乗せるバスケット部分の容量が大きいのも魅力的です。上記写真のGraco社のアイテムは13.6lb (約6.1kg) 。赤ちゃんがチャイルドシートに収まるサイズの間はこれで十分なので、実際に子育てを開始してある程度自分がベビーカーに求める要素がはっきりしてから次のベビーカーをしっかり選んで買うことができるという時間的猶予を作り出してくれると言うメリットがあるかもしれません。
ただし、チャイルドシートの買い替えの約一年間で利用用途が無くなってしまいます。毎日使うベビーカーはバッグと同じく見た目にも拘りたいと言うオシャレ派にはあまりときめかないアイテムかもしれません。また、車輪が小さめのものが多いので、走りの安定度合いでは他のモデルに劣っているように思います。
2. ベビーカーの上にチャイルドシートを取り付けられるタイプ (トラベルシステム)
次に、座席がついているベビーカーの上にチャイルドシートを取り付けるタイプ。最初からチャイルドシートをつけられる構造になっているものや、その為のアダプタを別売りしているタイプもあります。このタイプを買えばチャイルドシートを買い替えるタイミングになっても、ベビーカー本体を買い替える必要なくそのまま利用できます。

利用可能期間が長いと言うメリットがある反面、最初から自分のニーズにぴったりと合うベビーカーを選択する難しさがあります。また、軽量のアンブレラストローラーでもチャイルドシートを乗せられるモデルもありますが、一般的にはフレームストローラーに比べると重くなりがちという難点があります。例えば上記写真のCity mini GTの場合、ベビーカーの重量が22.49lb (約10kg)。フレームストローラーよりも約4kgも重いです。またベビーカーのモデルによって、取り付け可能なチャイルドシートへの制限があるので要注意です。
3. 成長や利用シーンに合わせてフレームストローラーに乗せるものを付け替えられるモジュールタイプ
そして、上記2つのハイブリット型とも言えるモジュールタイプ。フレームに専用のチャイルドシートやバシネットや座席などを付け替えでき、トータルとして使える期間も長いです。私が利用しているUPPAbaby社のCRUZというモデルがこれにあたります。荷物を入れるバスケットの容量も大きく、買い物ではカートの代わりかの如くに活躍してくれ、公園に持っていく道具も沢山持ち歩けるので日々の生活でも重宝しています。

4. その他:ユニークなDoona
チャイルドシート+フレームというアイディアから派生して、ユニークなものにDoonaというチャイルドシート一体型ベビーカーがあります。上記3つのベビーカーを利用した場合、乗車時にフレーム部分を折りたたんでトランクに入れる必要がありますが、doonaならフレームや車輪がチャイルドシートの邪魔にならないように折りたたんで収納されます。車のトランクにスペース的余裕があまりない方や、Uberなどのライドシェアを利用する機会が多い方などには重宝するアイテムかと思います。

2台目として購入し直す際に検討したいその他のベビーカーのタイプ
最初に上述のフレームストローラーやDoonaを購入した場合には、キャリア型チャイルドシートを卒業して車に据え付けるチャイルドシートに変更したら、新たなベビーカーを購入する必要が出てきます。しっかりと歩き出したらベビーカーに乗りたがらない子もいるので、どのくらいのお金をかけられるのか、どういうライフスタイルを送っているのかなどを検討するのがやはり重要になるかと思います。この段階になると、「軽量」というのがある程度キーワードになってくる気もしますが、上記で紹介したモデルに加えて新たに紹介するのは下記の3タイプ。
1. ジョグストローラー
子供を乗せたベビーカーを押しながら走るならばこのモデル。基本的には三輪で、車輪が大きく、ガタガタ道にとても強いです。アメリカではベビーカーを押しながら走る女性や男性などを目にするのが珍しくありません。
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2. アンブレラストローラー
軽量で、折り畳みが可能。$30くらいで購入できるものから高いものだと$500くらいまで値段の幅はあるものの、比較的安価。小型化の為車輪も小さく、大型のベビーカーと比べると走りが安定しないこともあるものの、旅行などでなるべくコンパクトに荷物を纏めたいときなどにも重宝する存在です。モデルによりますが、座席の傾斜を調整できないことがほとんどなので、目安としてはしっかりとおすわりができるようになった生後半年以降からの利用となります。
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それなりに毎日使うので子どもの快適さも求めたいと言う場合にはそれ相応のモデルを選ぶのもいいかもしれません。軽量・小型のタイプの製品は車のトランクへの出し入れが苦痛にならず、比較的トランクのスペースも取らないのが魅力です。座席のリクライニング機能やアダプターをつけることでチャイルドシートも乗せられるような高機能のアンブレラストローラーも複数のメーカーから出されています。

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私は1歳半の子どもを連れて日本に一時帰省する際に飛行機内にも持ち込める超小型タイプのベビーカー (Pockit)を友人から借りて利用しましたが、公共機関の乗り降りで都度たたむ必要がある時などとても便利でした。これを利用して以降、第二子が誕生するまでの半年間は、重いUppaBaby社のCRUZのベビーカーを車のトランクに上げ下ろしす作業が嫌になり、一時的にベビーカー利用の機会が激減していました。
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3. 複数人の子ども向けアイテム
あとは、双子だったり、年齢の近い兄弟を一台のベビーカーに乗せたい複数人用のモデルもあります。UPPAbaby社のVISTAはモジュールでこの複数人乗せができるモデルです。

チャイルドシートを先に手配している場合には、それとの組み合わせで利用できるベビーカーに制約がでることもありますが、決して安い買い物ではないので、ご自身の生活環境を見つつ、しっかりと検討してみてください。ポイントは「重さ・荷物の容量・折り畳んだ際のサイズ・走りの安定度・子どもの人数 」。
私も最初はどういう種類のベビーカーが存在するのかという全体像が分からず、検討すべきポイントも分からずの状態でした。ネットでの情報も多すぎるので、まず実店舗に足を伸ばして実物を見て参考にしようと思ったものの、手の空いている店員が捕まらず、置いてあるベビーカーの量にただただ圧倒されて帰ってくるだけでした。そんな当時の自分を振り返り、この記事が少しでもベビーカー選びの参考になれば幸いです。